表現力アップのテクニック②
前回はフェイクについて説明していきました。
今回は「ビブラート」について説明していきます。
【ビブラート】
ビブラートとは、歌のフレーズ終わりに声を「波」うつように揺らす技術のことです。
ビブラートには大きく分けて、喉を揺らす方法とあごを揺らす方法、そして横隔膜を揺らす方法の3種類があります。
〈喉で声を揺らすビブラート〉
喉のみで声を揺らすビブラートは、初心者でも比較的身につけやすい技術といえます。声を伸ばすときに喉を揺らし、音程をわずかに上下に動かすようにしてみましょう。
声の音程をそのまま上下させるようにすれば、きれいにビブラートがかかります。
ただし、喉を使ったビブラートを続けていると喉に負担がかかってしまいます。
喉を使ったビブラートは、あくまでビブラートの基本を掴むためのものと考えましょう。
〈口やあごでかけるビブラート〉
声を出すときにあごを軽く上下させることでビブラートをかけられます。
例えば、「あー」という声を出すときに口を軽く開けたり閉じたりすれば「あうあうあう」といった声色になります。
喉やあごに力が入っているとうまくビブラートがかけられないので肩から脱力するようなイメージでゆったりとリラックスし、ビブラートを練習してみましょう。
〈横隔膜を揺らすビブラート〉
ビブラートを綺麗にかけたいのであれば、横隔膜をゆらすビブラートをマスターするのがおすすめです。
横隔膜を揺らすことで、お腹からしっかりとビブラートを出すことができます。
横隔膜を小刻みに揺らすようにすれば、肺の空気が一定間隔で押し出されます。
この動きによって空気の波が生まれ、綺麗なビブラートになるのです。
しかし、横隔膜は普段あまり鍛えられない筋肉なので、練習なしに横隔膜からビブラートを出すのはなかなか難しいです。
横隔膜を鍛えるトレーニングを行えば、しっかり息を吐き出して揺らせるようになっていきます。
横隔膜を揺らすビブラートに慣れれば、音の揺れの幅や速度などを自在に調整できるようになります。
ビブラートには音の感覚や強さによって種類があります。
(1)ボックス型A(a型)
(2)ボックス型B(b型
(3)ボックス型C(c型)
A〜Cで揺れ幅の間隔が違います。
Aは細かい変化をするビブラート
BはAとCの中間の間隔のビブラート
Cはゆったりとした間隔のビブラート
一般的にポップスで多用されているのは「B」のビブラートになります。
ビブラートは、音を伸ばす場面で音程を揺らすテクニックです。
この音程の揺れ方の違いによって種類が分かれていて、どの種類が適切かは曲毎に異なってきます。
ビブラートをかけられるようになれば歌に深みが生まれます。また、カラオケ採点で高得点が出やすくなる嬉しい効果も見込めるので ぜひビブラートのテクニックをマスターしておきましょう。